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緒方貞子さんの逝去に際して
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10月 31, 2019

2019年10月30日
モーガン・オルタガス米国務省報道官

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

米国務省は、米国の国際的パートナーおよび援助国政府と共に、1991年から2000年まで国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を率いた元高等弁務官・緒方貞子さんの生涯と業績を忘れることはありません。

女性として初めて高等弁務官に任命された緒方さんは先駆者でした。UNHCRの緊急対応と人道支援に関し新たな世界基準と役割を制定し、難民救済と開発プログラムとの間の調整・統一に向けた国際社会初の方策を切り開きました。救済プログラムの実施にあたり緒方さんは、米国と緊密に連携し、難民女性と子供たちの保護に力をいれるようUNHCRを指導しました。

尊敬される学者で外交官でもあった緒方さんは冷戦後、ルワンダ虐殺から旧ユーゴスラビア連邦解体後の紛争まで、多くの世界的な危機対応でリーダシップを発揮しました。旧ユーゴスラビア紛争で緒方さんは、1992年から1996年まで、UNHCRによるサラエボ人道空輸作戦に取り組みました。これは史上最長となる人道支援空輸で、サラエボの住民は紛争中3回の冬を乗り切ることができました。冷戦末期には、緒方さんのリーダーシップにより数百万人の難民が母国に戻ることができました。

故国を追われた人たちの代弁者となり、難民の苦痛を軽減した緒方さんの遺産は、世界中で人道支援に携わる人たちを勇気づけています。