自由で開かれたインド太平洋を促進する2020年インド太平洋ビジネスフォーラム

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

ファクトシート
国務省報道官室
2020年10月29日

第3回年次インド太平洋ビジネスフォーラムは、2020年10月28~29日、ベトナムのハノイおよびオンラインで開催された。インド太平洋のさらなる繁栄のため、市場競争、雇用拡大、高水準の経済発展を支援するインパクトの強い民間投資と政府の取り組みを紹介した。

フォーラムは、インド太平洋を、自立し、強固で、繁栄する国々から成る自由で開かれた地域にする米国のビジョンを促進した。米国をはじめインド太平洋全域から2600人以上の官民のリーダーが参加した。

2020年フォーラムは、ハノイでのバーチャル会議プラットフォームと限られた数の対面イベントの革新的な組み合わせを利用することで、移動や大規模な集会に伴う健康リスクを軽減し、新型コロナウイルス感染症の流行にもかかわらず安全で生産的な商業・外交交流を可能にした。

パネルディスカッションでは、以下のような重要なテーマが取り上げられた。

  • エネルギーとインフラ
  • デジタル経済
  • 市場連結性
  • 新型コロナウイルス大流行からの健康と経済の回復
  • 米国―インド太平洋地域のパートナーシップと商機
  • 経済における女性の社会的地位の向上

米国政府関係者や企業幹部は、以下のさまざまな商業的な取引や新たな取り組みを強調した。

インド太平洋地域における米国の新たな取引

  • 2018年7月に第1回インド太平洋ビジネスフォーラムが開催されて以来、米国商務省は他の米国政府機関と連携し、同地域から米国へ376億ドルの外国直接投資を促進した。また、約5万人におよぶ米国人の雇用を支援し、米国への投資を検討しているインド太平洋地域のクライアント4122社を援助してきた。この間、米商務省はこの地域で活動する1万2000以上の米国企業を援助し、約100万人の米国人雇用を支援した。

  • 米国、オーストラリア、日本、パラオは10月28日、信頼が置け安全なデジタル連結性を確保するパラオへの光海底ケーブル敷設に向けた資金調達を進めると発表した。約3000万ドル規模のプロジェクトにより、米国国際開発金融公社が出資する新たな海底ケーブルに接続される。シンガポールから米国まで伸びるこのケーブルは世界最長となる。これは、米国、オーストラリア、日本によるインド太平洋におけるインフラ投資に関する3カ国間パートナーシップの下で実施される最初の案件となる。ケーブル接続プロジェクトに対する米国政府の財政支援は、内務省コンパクト資金、米国際開発庁(USAID)および政府のトランザクションアドバイザリー基金から提供される。

  • 米AESコーポレーションとペトロベトナムガス社は、提案されている28億ドルのSon My LNG輸入ターミナルおよび発電所の計画推進を目指す。この合意により、米国からベトナムへの年間数十億ドルのLNG輸出が可能となる。

  • インドは今年、グーグルやアマゾンなどの米国企業から200億ドルの海外投資を受けている。グーグルは7月、主要海外市場でのデジタルサービス導入を加速するため、インドに100億ドルを投入すると約束した。アマゾンは1月、中小企業のデジタル化に10億ドルを投資し、オンラインでの販売や運営を可能にすると発表した。

  • 米貿易開発庁(USTDA)は、インドの100以上のスマートシティ全域で、インド住宅都市省のナショナル・アーバン・イノベーション・スタックを支援する実現可能性調査に資金を提供し、インドのスマートシティへの取り組みを強化すると発表した。ナショナル・アーバン・イノベーション・スタックは、イノベーション、データ主導のガバナンス、そしてキャパシティビルディングを推進する最先端のスマートシティツールである。

  • USTDAはまた、高度なデータ分析によりホーチミン市の日常業務の管理方法を根本的に変革する技術支援のための助成金も発表した。

  • 在ベトナムUSAIDは、ベトナム低排出エネルギープログラムII(V-LEEP II)の開始を発表した。この5年間で3600万ドルを拠出する計画は、ベトナムのクリーンで安全な市場主導型のエネルギーシステムへの移行を加速する。

  • マスターカード社は2023年までに、学童、若年成人、起業家、中堅レベルの専門家など10万人のインドネシア人に必須のデジタル知識とスキルを提供し、インドネシアのデジタルトランスフォーメーションに積極的に参加し成功できるよう支援する旗艦プログラム、マスターカード・アカデミー2.0を設立した。

  • 米財務省とタイ財務省は、インフラ金融および市場形成の協力強化のためのフレームワークを強調した。この協力の取り組みは、市場志向の民間部門の投資によるインフラ整備の支援を目的としている。

自由で開かれたインド太平洋を推進する米国とパートナーの新たな取り組み

  • 2020年9月、米国、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムのメコン5カ国とASEAN事務局は、我々の関係を拡大・深化させ、メコン小地域の安定、平和、繁栄、および持続可能な発展を促進するメコン―米国パートナーシップを発足させた。このパートナーシップは、経済的接続性、人的資本開発、国境を越えた水と天然資源の管理、非伝統的安全保障などの分野における協力とプログラム強化を目指すメコン河下流域開発の下での11年間の協力関係を基盤とする。

  • 2018年7月、エネルギーを通じたアジアの開発と成長の促進(アジア・エッジ)が開始されて以来、米国政府は、インド太平洋地域における米国エネルギー企業の成功事例を報告している。その総額は約295億ドルに上り、14万2000人以上の米国の雇用を支えてきた。アジア・エッジは、米国政府10機関から成るグループの取り組みで、約1850億ドルのエネルギー取引を提唱し、インド太平洋地域で総額約570億ドルのさらなるエネルギープロジェクトを推進している。アジア・エッジは、インド太平洋市場の規制環境や調達プロセスの改善、国内および地域のエネルギー市場の開発、民間資本の導入、エネルギーインフラの近代化を目的とした技術支援プログラムに1億4000万ドルを割り当てている。

  • インフラ、取引、支援ネットワーク(ITAN)には、米国の14政府機関の代表が参加している。ITANは、この取り組みが稼働した最初の年に、市場価値が1750億ドルを超える数十のプロジェクトと、230億ドル以上の潜在的な輸出コンテンツを支援した。米国政府機関は、パートナー国における優先取引とキャパシティビルディングの取り組みを支援するツールとリソースに5億8700万ドルを投入した。ITANのプロジェクトはインド太平洋地域に広がり、複数のプロジェクトがバングラデシュ、インド、ベトナム、ラオス、インドネシア、フィリピン、タイで実施されている。

  • 2019年インド太平洋ビジネスフォーラムで発表されたブルードットネットワークは、国際的な原則や基準を守るプロジェクトを認定し促進することで、質の高いインフラ整備のギャップを埋める支援を行う。米国は、日本とオーストラリアのパートナーと共にこの取り組みを展開し、オープンで包括的、透明性と経済的実現性があり、財政的、環境的、社会的にも持続可能なインフラ投資を促進している。

  • デジタル連結性およびサイバーセキュリティー・パートナーシップ(DCCP)は、10機関による米国政府全体の取り組みであり、連結性を拡大し、オープンで相互運用性があり、安全で信頼性の高いインターネットを推進する。DCCPは昨年、インド太平洋地域15カ国におけるデジタル連結性の改善、民間部門のデジタル能力の強化、情報通信技術政策や規制の設計・開発・実施の支援などを目的としたキャパシティビルディングに、約5000万ドルの支援を実施した。

  • 米国ASEANスマートシティ・パートナーシップは、都市における健康、資源回収と再利用、持続可能な交通政策と実践に関する新しいプログラムを立ち上げている。このパートナーシップは、これまで20以上のプロジェクトに投資し、ASEANスマートシティ・ネットワークを支援してきた。民間部門との調整はパートナーシップの不可欠な部分である。

  • 米国とフィジー共和国は10月15日、2国間の貿易・投資関係を拡大・深化させるプラットフォームを形成する貿易・投資枠組協定(TIFA)に署名した。

  • 米国とバングラデシュは9月30日、米国のオープンスカイ国際航空政策に合致する近代的で市場主導型の民間航空関係を確立するオープンスカイ協定を締結した。この協定には、無制限の輸送容量とサービスの頻度、オープンな路線権、自由なチャーター体制、オープンなコードシェアの機会が含まれる。

  • カンボジアは、米国連邦自動車安全基準(FMVSS)は十分な品質と安全性の保証を提供していると認める新法を可決し、この基準に準拠した新車を同国が輸入販売することを可能にした。この法律の成立により、カンボジアはASEANで初めて米国のFMVSSを明確に認め受け入れた国となる。

  • 10月27日に開催された第1回米―タイエネルギー政策対話では、米タイ両政府の高官が一堂に会し、エネルギー関連の問題で協力していく道筋を示した。参加者は、再生可能エネルギーやエネルギー効率化など、石油・ガス・電力セクターにおける機会や、商業投資を集める機会について議論した。

  • 米国輸出入銀行(EXIM)とUSAヘルスケア・アライアンス社との新たな提携により、インド太平洋地域全体で米国の高品質なヘルスケア商品やサービスへのアクセスが向上し、大流行する新型コロナウイルス感染症への対応を支援することが可能になる。

  • 米財務省は昨年、インドネシア、日本、韓国、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムとの間で、地域全域で民間セクターによる資金調達を促進する7つのインド太平洋2国間枠組み協定を開始した。最初の米―インドネシア作業部会は10月5日、米―台湾作業部会は10月27日に開催され、100人以上の関係者が集まり、地域全域での質の高いインフラ投資について議論した。

  • USTDAは、東南アジア航空協力プログラム(SEA ACP)を支援する新たな資金提供を発表した。このプログラムは、東南アジアと太平洋諸島の民間航空分野における技術、政策、商業協力を支援するため、米国政府5機関と30社以上の米国企業の専門知識を組み合わせた官民パートナーシップである。USTDAは一連の米国へのリバーストレードミッションを支援し、地域の航空業界のリーダーに米国の政策・技術・ベストプラクティスを理解してもらうことと、安全・安心の促進、航空・空港運営の強化、米国産業界との新たなパートナーシップの促進を目的とする。

  • 米連邦航空局(FAA)とUSTDAは、2020年11月17~18日に開催される第1回SEA ACPイベントとなる空港安全ウェビナーを共同共催する。このワークショップでは、米国企業と東南アジアのリーダーが一堂に会し、建設中の空港の安全性や、航空機の救援・消防活動について、地域と米国双方における現在のアプローチと実践について議論する。またUSTDAはFAAと提携し、ベトナム全土の空港運営を強化する最新の技術・運用・管理ツールについて、ベトナムの空港運営者や航空業界の代表に研修を提供する。

  • FAAはまた、APEC(アジア太平洋経済協力)会議の下、APEC参加国を対象に実績ベースの通信・監視(PBCS)ワークショップを2021年2月にオンライン開催し、PBCSの認知度を高め、実施のためのベストプラクティス共有を目指すと発表した。

  • USTDAは米国―インド航空協力プログラムと共同で、インドの次世代航空リーダーの革新的な幹部育成研修プログラムに資金を提供する。

  • 米国と日本は、日米戦略的エネルギーパートナーシップ(JUSEP)を通じ、安全で開かれた競争力のあるエネルギー市場を確立し、インド太平洋地域のエネルギー安全保障を強化する日米共通のコミットメントを再確認した。JUSEPは、共同商業活動をより重視し、ベトナムのハイフォンなどインド太平洋地域における日米共同エネルギープロジェクトの新たなビジネス機会の促進と創出に向け具体的な進展を遂げている。日米両国はまた、米財務省と日本の経済産業省・財務省との間で2020年2月に締結されたエネルギーおよびインフラ金融と、市場構築の協力強化に向けた新たな覚書をはじめとする商業的交流ツールを強化している。

  • USAIDは、新型コロナウイルス感染症流行の影響を強く受けたバングラデシュ、カンボジア、スリランカ、ベトナムのサプライチェーン労働者を支援するため、米国の小売業、アパレル業、履物業および業界団体からなるコンソーシアムとの覚書を発表した。参加企業・業界団体は、カーターズ(Carter’s Inc.)、ギャップ(Gap Inc.)、グローバル・ブランズ・グループ(Global Brands Group)、リーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co.)、ナイキ(Nike)、タペストリー(Tapestry)、ターゲット(Target)、VFコーポレーション(VF Corporation)、ウォルマート(Walmart)、アメリカン・アパレル・フットウェア協会(American Apparel and Footwear Association)、全米小売業連盟(National Retail Federation)、小売業リーダー協会(Retail Industry Leaders Association)、全米ファッション・インダストリー・アソシエーション(U.S. Fashion Industry Association)。

  • USAIDは、米エネルギー省国立研究所や米国エネルギー協会など、地域全体および米国のさまざまな官民セクターのパートナーと協力し、拡張し透明性のある効率的な地域エネルギー市場の推進を通じ、手頃な価格で安全、信頼性が高く持続可能なエネルギーへのアクセスを向上させる新たな活動を発表した。

自由で開かれたインド太平洋に向けた全米のコミットメント

全ての国が新型コロナウイルス感染症の大流行によって引き起こされた未曾有の混乱からの回復に努めているように、経済協力とパートナーシップが極めて重要である。世界最大の経済大国であり、最も寛大な人道支援国である米国は、国内外で復興活動をリードしている。

2020年インド太平洋ビジネスフォーラムで企業幹部や政府高官は、人脈を築き、産業・規制・政策の動向を学び、地域や世界経済の回復に貢献する新たな機会を探ることができた。

2020年インド太平洋ビジネスフォーラムでは、以下の米閣僚3名が講演した。

  • マイケル・ポンペオ国務長官
  • ウィルバー・ロス商務長官
  • ダン・ブルイエット・エネルギー長官

キンバリー・リード米国輸出入銀行(EXIM)会長、キース・クラック国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)、フランク・ファノン国務省エネルギー資源担当次官補、ケリー・E・カリー国際女性問題担当大使などの国務省高官とともに、インド太平洋全域から15名の米国大使らが参加した。

その他米国政府機関から、以下の高官が代表として参加した。

  • 貿易開発庁(USTDA)トッド・アブラジャノ最高執行責任者兼代表
  • 連邦航空局(FAA)スティーブ・ディクソン局長
  • 保健福祉省エリック・ハーガン副長官
  • 国際開発庁(USAID)ボニー・グリック副長官
  • 財務省国際市場担当次官補ミッチェル・シルク
  • 商務省副次官ジョー・セムサール

民間部門の著名な講演者として、以下の企業の幹部が参加した

  • グーグル
  • フォード・モーター
  • AT&T
  • AESコーポレーション
  • マスターカード
  • VISA
  • シティ
  • ゼネラル・エレクトリック
  • ハネウェル
  • ジェイコブズ・エンジニアリング
  • エクセレレート・エナジー
  • メドトロニック
  • チェニエール
  • キーサイト・テクノロジーズ
  • サンフォードヘルス
  • 米国穀物協会
  • 米国航空宇宙産業協会

このフォーラムはUSTDAが主催し、米国商工会議所、米国ASEANビジネスカウンシル、ベトナム商工会議所(VCCI)が共催した。

2020年インド太平洋ビジネスフォーラムの詳細については、www.indopacificbusinessforum.comを参照。