2020年人身取引報告書(日本に関する部分)

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。 国務省人身取引監視対策部2020年6月25日 日本(第2階層) 日本政府は、人身取引撲滅のための最低基準を十分には満たしていないが、満たすべく相当の取り組みを実施している。こうした取り組みの中には、認知被害者数の前年比増、革新的で非常に効果的なオンライン上のアウトリーチ事業を実施する支援サービス提供団体への資金提供、移住労働者を雇用する企業への立入検査の増加などが含まれた。しかしこうした取り組みは、前年の報告書対象期間中に行われた取り組みと比較すると本格的ではなく持続性に欠けた。公務員が捜査、訴追、有罪判決を下し、刑務所に収容した人身取引犯の数はこれまでの年よりも少なかった。技能実習制度の下での日本国内の移住労働者の強制労働が依然として報告されたにもかかわらず、当局は技能実習制度における人身取引事案をまたもや1件も認知しなかった。借金を理由に技能実習生を強要する主な要因の1つは、外国に拠点を持つ労働者募集機関による過剰な金銭徴収であるが、その徴収の阻止を目指した法的義務のある審査手続きを政府は十分に実施しなかった。当局は引き続き、より軽微な刑の法律に基づいて人身取引犯を訴追し有罪判決を下したが、裁判所は、ほとんどの場合、刑務所に収容せずに刑の執行を猶予した。さらに、罰金刑のみを受けた人身取引犯もいた。関係府省庁の従事者たちは、共通ではない非効果的な認知・照会手順に頼り、その結果、適切な被害者審査と保護に問題が生じた。法執行機関は引き続き、商業的性的搾取を受けた児童を、公式に人身取引被害者として認知することのないまま特定し、場合によっては、保護支援サービスや損害賠償請求権の利用を妨げた。故に、日本は第2階層へ降格された。 優先すべき勧告 ・性的および労働搾取目的の人身取引事案を精力的に捜査、訴追し、有罪判決が下された人身取引犯に重い刑を科して責任を課す。・実刑の代替として罰金刑を認める量刑規定を削除し、最長で4年の実刑を含め、人身取引犯罪に対する処罰を強化するため、人身取引対策関連法を改正する。・技能実習制度やその他のビザ付与制度の下で日本にいる人たちや入国者収容施設に収容されている人たちなど、移住労働者の中で強制労働の被害者である人たちの認知、保護支援サービスへの照会など、関係府省庁の標準的な手順を策定し体系化して実施する。・性的搾取目的の人身取引の男性被害者や強制労働を認知する取り組みを高める。・人身取引被害者専用シェルターなど、人身取引の被害者に専門のケアと支援を提供する資源を拡充し、これらの支援サービスが外国人被害者と男性被害者の双方にも利用できるようにする。・外国人技能実習機構の職員および入国管理当局者を対象とした被害者認知の研修、外国人技能実習機構と非政府組織(NGO)との連携の向上、技能実習計画認定前の全ての契約の審査、雇用主に対する調査の増加、労働者が支払う過剰な手数料やその他金銭を課す外国の募集機関との契約解除などにより、技能実習制度改革法の監督および執行措置の実施を強化する。・要望があれば、全ての外国人労働者が雇用主や産業を変更できる公式な仕組みを確立する。・第三者のあっせんを介すことなく商業的な性的搾取を受けた児童、技能実習制度の下での移住労働者、新たなビザ制度で日本に入国する移住労働者などの被害者が、適切に認知され、かつ支援サービスを受けられるようにし、また人身取引犯に強要されて犯した違法行為によって、拘束または強制送還されることがないよう、被害者の審査を強化する。・雇用主が外国人労働者全てのパスポートやその他の個人文書を保持することを禁止する法律を制定する。・全ての労働者に支払いが課される募集費用およびサービス料を廃止するための関連政策を改定することにより、移住労働者が借金による強制の被害に陥りやすい状況を減らす。・強制労働の一因となる組織や雇用主による「処罰」合意、パスポートの取り上げ、その他の行為の禁止の実施を強化する。・海外児童買春旅行に参加する日本人の捜査、訴追、有罪判決、処罰を積極的に行う。 訴追 政府は法執行の取り組みを減じた。日本には、国際的な法律に沿った定義を含む、包括的な人身取引対策法がなかった。しかし、日本は、成人および児童の売買春、児童福祉、入国管理、雇用基準に関する異なる法律を通して、性的搾取目的および労働搾取目的の人身取引を犯罪とした。売春防止法第7条は、人に売春させることを犯罪としており、詐欺的または威圧的な手段を用いた場合には最長3年の懲役、もしくは最高10万円(920ドル)の罰金を規定しており、暴行または脅迫が用いられた場合には最長3年の懲役および最高10万円(920ドル)の罰金に処した。同法第8条は、被告が第7条に規定された犯罪の対償を収受し、もしくは収受する契約を結び、または同対償を要求した場合には、最長5年の懲役および最高20万円(1840ドル)の罰金を科して処罰を強化した。「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」は、児童を商業的に性的搾取する行為、周旋、および勧誘を犯罪とし、最長5年の懲役もしくは罰金、またはその両方の処罰を規定していた。同法はまた、買春や児童ポルノ製造による児童の搾取を目的とした児童の売買を犯罪とし、最長10年の懲役を規定した。報告によると、政府はまた、児童福祉法を用いて人身取引関連犯罪を訴追した。同法は、児童にわいせつもしくは有害な行為をさせる目的での児童の移送、または隠匿を幅広く犯罪とし、最長10年の懲役もしくは最高300万円(2万7640ドル)の罰金、またはその両方の処罰を規定していた。一方、裁判所は同法の罰金を認める規定の執行は実施しなかったと当局は主張した。職業安定法および労働基準法はいずれも、強制労働を犯罪とし、最長10年の懲役もしくは300万円(2万7640ドル)以下の罰金を規定していた。性的搾取を目的とした人身取引に対し、懲役に代わる処罰として罰金刑を認める場合、当該罰金刑は強姦のような他の重罪に規定される処罰と同等ではなかった。報告によると、相対的に厳しい処分を下すと控訴を引き起こす可能性が高まり、それが全体的な有罪率の低下につながり、検察官の職業的地位に悪影響を及ぼすという認識のため、多くの検察官が職業安定法と労働基準法の適用を避けた。市民社会団体は、こうした一連の重複する法律に頼っていることが、人身取引犯罪、特に、心理的威圧の要素を持つ強制労働を伴う事案を認知や訴追する上での政府の能力を引き続き妨げていると報告した。 政府は2019年に57件の人身取引関連犯罪容疑で39人を逮捕し捜査に着手したと報告した。その中には、性的搾取目的の人身取引の被疑者である少なくとも15人の男性と、強制労働で逮捕されたものの性的搾取目的の人身取引に必然的に関与した可能性のある男性4人と女性1人が含まれる(2018年は39件、2017年は報告なし、2016年は44件)。裁判所は、2019暦年で32人を新たに訴追した(2018年は34人、2017年は26人)。そのうち、これまでの年と比べ減少した17人に有罪判決を下した(2018年は27人、2017年は23人)。本報告書の対象期間末現在で、残りの事件は公判係属中であった。入手可能なデータによると、有罪判決を受けた人身取引犯のうち実刑を受けたのはこれまでの年と比べ減少した3人のみであった(2018年は9人、2017年は5人)。1人は刑期10カ月、1人が刑期18カ月と80万円(7370ドル)の罰金刑、1人が刑期2年6カ月の実刑を受けた。人身取引犯の1人は、50万円(4610ドル)の罰金刑のみを受け、2人が罰金刑なしの執行猶予付きの判決を受け、3人が20万円から30万円(1840ドルから2760ドル)の罰金刑と執行猶付きの判決を受けた。裁判所は、本報告書の対象期間前に開始された裁判のうち、さらに5件の有罪判決を確定した。有罪判決を受けた人身取引犯の3人が2年から2年6カ月の実刑判決を受け、残り2人が執行猶予付きの判決を受けた。法務省は、さらに4人の人身取引犯被疑者を訴追はせずに「特定」したと報告した。検察のデータによると、これらの訴追と有罪判決の中には、出入国管理法違反ほう助や児童ポルノの頒布など、標準的な人身取引の定義に当てはまらない犯罪が特徴であるものもあった。 政府は、「児童買春」に関わる事案の逮捕や訴追に関する統計を報告しなかった。過去、当局は、人身取引犯罪として公式に認知せずに数百件もの「児童買春」事案を処理した(2018年は600人近くの被疑者が関与した700件超の事案、2017年は956件)。報告によると、当局は引き続き、「児童買春」で有罪判決を受けた者に、特に初犯の場合、実刑ではなく罰金刑を科した。市民社会団体の専門家は、この手ぬるさが引き続きこの犯罪の発生を許容していると主張した。2017年、日本は、証人の買収を犯罪とする規定を含む法律を可決した。同法律により、当局は、司法妨害罪で一定の人身取引犯を被疑者として立件するための新たな根拠を得た。しかし2年連続で、政府からは、本報告書の対象期間中に、政府が人身取引事案で同法律をどの程度適用したかという報告はなかった。 警察庁は、全国の警察に技能実習制度悪用の捜査を強化するよう通達し、外国人技能実習機構との情報共有の協力を容易にするために情報を共有する仕組みを確立したと報告した。しかし当局は、その実施状況や結果を報告しなかった。外国人技能実習機構による検査の増加により特定された強制労働の兆候が横行していたにもかかわらず、技能実習生の強制労働に関与した者を訴追、あるいは有罪判決を下したという政府の報告はなかった。外国人技能実習機構は、2019年、1万超の技能実習実施機関と2500近くの監理団体の実地検査を実施したと報告した。これらの実地検査で、外国人技能実習機構は、刑事捜査を行うために昨年より多い33件を検察庁に送検した(2018年に刑事捜査のために送検したのは19件)。しかし、支援サービスを提供するNGOが再三にわたり技能実習制度の実習現場内で起きている具体的な強制労働の申し立てに注意を喚起したにもかかわらず、こうした送検事案の中には労働搾取を目的とした人身取引犯罪のための送検は全くなかった。NGOは、外国人被害者を巻き込んだ強制労働の事案に対して、裁判所が、心理的威圧を裏付ける証拠ではなく虐待の物理的兆候に過度に依存するなど、極端に高い証拠基準を設定しているため、適切な法執行措置を妨げていると主張した。報告によれば、過去、地方の法執行機関は、NGOによる強制労働被害者の救出や支援を妨げるため、技能実習生を虐待する雇用主を手助けした。 当局は、未成年の女子高生と成人との出会いを斡旋する「JK」ビジネスやポルノ出演強要における性的搾取目的の児童の人身取引に対する法執行措置を継続してある程度は行ったが、2年連続でデータや事案の詳細を提供しなかった。7つの主要都道府県は、「JK」ビジネスを禁止し、18歳未満の少女が「援助交際」業で働くことを禁じるか、または「JK」ビジネスの営業者に対し、各地の公安委員会に従業員名簿を登録することを義務付ける条例を維持した。2019年、さらにもう1つの地方自治体がこうした条例を可決した。例年と異なり、当局から、同条例反で認知した営業所の数や閉鎖となった営業所の報告はなかった(2018年に認知した営業所は137カ所、閉鎖した営業所はなし、2017年に認知した営業所は114カ所、閉鎖した営業所は14カ所)。また当局から、「JK」ビジネスを取り巻く犯罪行為に関与した疑いのある者を1人でも逮捕したという報告もなかった(2018年は69人の被逮捕者)。報告によれば、当局の中には、犯罪に気づかなかった、あるいは訴追の方法に確信がなかったという所もあり、多くの場合、極端に高い証拠基準を理由に挙げた。NGOは、警察が「JK」ビジネスが行われていることで有名な歓楽街を避けたのは、組織犯罪集団とのつながりを認識しているからだと主張した。政府は、警察官、検察官、裁判官、入国管理局職員を対象に、捜査方法と被害者認知に関する研修を引き続き行った。このような取り組みにもかかわらず、関係筋は、主要な法執行機関職員と司法関係従事者内での認識不足に対応するために、一層の研修を行う重大な必要性があると述べた。 保護 被害者を保護する政府の取り組みは依然不十分なままであり、政府は、技能実習制度および商業的性的搾取を受ける児童の中から、人身取引被害者を公式に認知することをまたも怠った。当局は、人身取引対策関係省庁連絡会議が2010年に導入し、人身取引被害者に対する幅広い保護措置を政府機関に展開するための公式な手引書に頼った。警察庁は、被害者を認知し、利用可能な保護支援サービスを紹介するため、国際移住機関(IOM)作成のハンドブックを参考にしたとも報告した。実際、関係府省庁の従事者たちは、特に性的搾取目的の児童の人身取引被害者や移住労働者の被害者認知において、全く異なる手続きに従い、多くの場合その手続きは不十分であった。商業的な性行為を禁止する法律の範囲が限定的なため、未成年者や成人の被害が、都市部の歓楽街にある、合法化されてはいるもののほぼ規制されていない「デリバリー・ヘルス・サービス」の性行為の範囲内で広く起きた。 当局は、28人の成人と19人の児童を含む47人の人身取引被害者を認知したと報告した(2018年は計25人、2017年は計46人、2016年は計50人であった)。政府は、「ホステス」として働くことを強制された12人の女性と少女を認知し、中には性的搾取目的の人身取引被害を受けた可能性がある者もいた(2018年は3人)。性的搾取目的の人身取引の女性被害者は35人おり(2018年は20人、2017年は31人、2016年は37人)、その中には少なくとも5人の児童が含まれた。人身取引の兆候という実質的証拠があるにもかかわらず、政府は、技能実習制度の開始以来、また1993年に設立された同制度の前身組織の運営期間も含め、強制労働の被害者をこれまで1人も認知していない。当局は、契約している機関による強制労働やその他の虐待的環境から逃れてきた技能実習生を引き続き逮捕し、強制送還した。労働契約の中には、日本で就労中、妊娠あるいは罹患した実習生を自動的に帰国させる違法な条項を含むものもあった。政府は、技能実習生の強制帰国に関する全国統計を報告しなかった。前年と異なり、政府は、契約終了前に日本を出国する技能実習生の面接審査の数に関するデータを提供しなかった。また、雇用主によって行われる不正な強制帰国への介入に成功した数に関するデータも提供しなかった。市民社会団体は、入国管理当局により収容されている外国人が、人身取引の兆候を示しているかの可能性を審査する手続きが政府にはないと述べた(2018年は8000人に面接を行い、このうち少なくとも9件の強制帰国未遂を見つけ出し、うち5件については介入に成功し、うち2人の雇用を復活させた)。 当局は、引き続き性的搾取目的の人身取引の一形態である「児童買春」を特定し何らかの保護支援サービスを提供したと述べたが、例年とは異なり関連するデータを報告しなかった(2018年は544人の児童を認知、2017年は654人、2016年は518人)。しかし、例年と同様に政府は一貫して、商業的な性的搾取で認知されたほとんどの児童たちを人身取引被害者に指定することを怠った(2018年はなし、2017年は6人、2016年は10人を人身取引被害者として認知)。当局は、自らが固執する定義上の違いに基づいて、児童買春の統計と性的搾取目的の人身取引の統計の間に引き続き線引きをしたが、これによりNGOは、支援の提供や適切な法執行措置に影響を及ぼしたと主張した。2000年に採択された国連人身取引議定書の定義上の基準に反して、当局は、性行為が第三者により仲介されたのでない限り、児童を性的搾取目的の人身取引被害者と見なさず、これにより、何百人もの児童が人身取引被害者として公的に認知されるのを困難にした可能性が高い。地方の法執行職員の中には、13歳という異例に低い日本の性的同意年齢が、商業的性的搾取を受けた児童を、人身取引被害者として公的に認知する取り組みを一層複雑にしていると述べる者もいた。警察は、性的搾取目的の人身取引被害者の可能性のある児童の一部、特にレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス(LGBTI)の児童を、引き続き非行少年として扱い、被害者の立場であるか否かの確認審査も、これら児童の事案の捜査も、または専用の支援サービスへの紹介も行わず、代わりに、こうした児童に対して素行に関する助言を行った。2019年は具体的な報告がなかったが、当局は、過去に、児童が置かれていた人身取引の状況との関連で一部の被害児童を逮捕した。支援サービスを提供する複数のNGOは、常にある定義上の違いが、被害児童を引き続き処罰の危険にさらすと考えた。 報告によると、政府は、以前に各都道府県に設立され、性的搾取目的の人身取引の形態も含む性暴力被害者のための「ワンストップ支援センター」への資金を増額した。こうしたセンターは、地方自治体と支援サービス提供団体との間の協力の向上を目指したものであったが、政府はその利用に関するデータを提供しなかった。ここ数年間と同様、政府は、人身取引被害者に特化したシェルターへの資金提供は行わなかったが、人身取引被害者と家庭内暴力や他の犯罪の被害者のためにシェルターを提供することができた婦人相談所と児童相談所には引き続き資金を提供した。婦人相談所のシェルターは、被害者に食料、その他の生活必需品、精神的ケアおよび医療費を提供し、婦人相談所職員が同行すれば被害者は自由に外出することができた。しかしNGOの中には、こうした施設の物理的状況や支援サービスは貧弱で過度に制限されており、人身取引被害者に必要な専門的なケアを提供するには不十分であると主張した団体もあった。当局は、2019年に認知された人身取引被害者のうち、複数の婦人相談所のシェルターで支援をした人身取引被害者は、これまでの年より少ない11人であったと報告した(2018年は16人、2017年は16人を支援)。数は不明だが、いくつかのNGOのシェルターで支援サービスを受けた被害者もいた。こうしたNGOのシェルターでは、政府が助成する医療を利用することが可能であった。政府は、シェルターでの人身取引被害者の保護に対して350万円超(3万2250ドル)を割り当てたと報告した。比較すると、2018年は340万円(3万1330ドル)、2017年は男性の人身取引被害者の保護だけで350万円(3万2250ドル)を充当した。各都道府県の担当者が人身取引事案を扱った経験の度合いによって、被害者が利用できる支援サービスとその質は異なった。本報告書対象期間、性的搾取目的の人身取引の被害者である若者がシェルターと保護支援サービスを検索するために、あるNGO団体をオンライン上で最も効率よく探し当てられるよう、厚生労働省は東京都を通じて同NGOに資金を提供し、同NGOとケアを求める被害者とのオンライン上でのつながりを倍増させた。 厚生労働省は、多言語による外国人労働者向けの一般的な相談ホットラインを継続したが、同ホットラインは人身取引に特化したものではなかった。同省は、技能実習生からの1950件の電話相談を処理したと報告したが、人身取引の疑いのある事案がどれほどあったかは不明であった(2018年は2197件)。入国管理局は、同様のホットラインを運営したが、このホットラインを通しての人身取引被害者の認知はなかった(2018年は報告なし、2017年は2人を認知)。警察庁もまた民間団体を通して一般的な日本語によるホットラインを運営したが、受け付けた電話数の報告はなく、同ホットライン利用による潜在的な人身取引事案の特定はなかった(2018年は、1万4500件超中295件、2017年は1万9000件超中433件の潜在事案)。政府は国際機関を通じて、人身取引被害者にカウンセリング、一時避難、社会統合および帰国支援を提供する事業への資金拠出を継続したが、報告期間中、関連予算配分を大幅に削減した。この事業を通して、14人の外国人被害者が帰国支援を受けた(2018年は5人、2017年は7人、2016年は23人)。こうした支援サービスが存在するにもかかわらず、国際機関およびNGOの報告によると、合法的に日本に居住する被害者であれば受けることのできるその他の政府提供の社会支援サービスについては、ほとんどの外国人人身取引被害者が利用を限定されていたか、全く利用できなかった。NGOは、言語通訳サービスの不備は、外国人被害者の保護にとって特に課題となっている事の1つであると強調した。 法律は、表向きには、人身取引被害者を日本への入国拒否や日本からの強制送還から保護した。しかし、報告によると、被害を受けやすい人々に対する審査が不十分であったために、人身取引犯に強要されて犯した出入国管理法違反やその他の違法行為を理由として、一部の被害者が逮捕され、強制送還された。出身国へ帰国することに伴う影響を恐れる外国人被害者は、一時的、長期的、または定住者として在留する便益を受けることが可能であった。ここ例年と異なり、政府は、在留上の便益の付与に関する情報の資格別内訳は行わなかった。当局は、査証期限後に不法滞在していた5人の外国人人身取引被害者に「日本在留の特別許可」を認め、さらに7人の人身取引被害者に何らかの在留資格の変更を認めたと報告した(2018年は、1人に長期在留資格、8人に短期の在留許可、2017年は、2人に長期在留資格、16人に短期の在留許可を付与した)。被害者は人身取引犯に対して損害賠償を求める民事訴訟を起こす権利を有した。2018年には、人身取引被害者として未認知の可能性のある者を含む一部の外国人労働者と性的搾取目的の人身取引被害者が、賃金不払いに対して民事訴訟を起こした。しかし、制度を悪用して技能実習生を雇用する監理団体や子会社の経営者たちは、民事あるいは刑事責任を逃れるために破産の申し立てや経営上の変更の偽造を頻繁に行い、これにより、強制労働が技能実習の間中、罰されることなく継続することを可能にした。雇用主の中には、技能実習生に対して行われた労働虐待への損害賠償請求の機会を減らすため、労働組合を脱退するよう実習生に圧力をかける者もいた。このため、賠償金の支払いを受けることが、実際にはほぼ不可能であった。2019暦年中、当局からは、裁判所が命じる被害者への損害賠償の事案の報告はなかった(2018年は報告なし)。過去、複数の社会市民団体は、ポルノ出演強要の被害者の中には、人身取引犯に対する訴訟への参加によって汚名を着せられ、社会統合や社会復帰の障害になることへの恐れを理由に、訴訟に参加しない選択をした者もいたと報告した。 防止 政府が続けた人身取引防止のための取り組みは不十分であった。その中には、被害を受ける危険の高い移住労働者を人身取引から適切に防止するための政治的意思の欠如が継続して示されたことも含まれる。政府は、政府による人身取引対策のための行動について第5次年次報告書を作成し、2014年人身取引対策行動計画で表明した目標に照らして、施策の取り組み状況を追跡調査した。当局は、オンライン上、ラジオ番組、ポスター、冊子を通じた情報発信と、NGO、入国管理事務所、労働基準監督署、日本内外の外国公館へのリーフレット配布を通して、人身取引に対する啓発活動を行った。政府は引き続き、交通拠点などでポスターや冊子を配るとともに、海外での児童買春旅行への参加が疑われる場合、日本国民は訴追され得ることを旅行者に警告した。当局は引き続き、多言語対応の緊急時連絡ホットラインの電話番号を、各地の警察や入国管理事務所において、NGOを通して、また、送り出し国政府との協議においても告知した。 政府は、監督機構である外国人技能実習機構に対してより多くの人的・財政的資源を割り当て、技能実習制度の実施・管理団体および職場への実地検査回数を増やし、実地検査時に労働違反が見つかった場合には是正勧告を引き続き行うことで、2016年成立の「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習制度改革法)」の施行を継続した。技能実習制度改革法は、新規の技能実習生と雇用主が共同で作成する、生活環境、労働時間、その他の要素の概要である実習計画を、厚生労働省が認定するよう義務付けた。当局は、2020年1月時点で、30万件超の計画を認定したと報告した。しかし当局は、送り出し機関の契約と受け入れ機関の契約との一体性、あるいはこれらの契約と実習生の実習計画との一体性を確保する監督手続きを十分に実施しなかった。結果、内容には齟齬があり、多くの実習生が労働虐待を被りやすくなった。外国人技能実習機構は、2019年、1万カ所超の技能実習実施機関と2500カ所近くの監理団体の実地検査(2018年は約7900カ所と2500カ所)を実施した結果、6800人近くの雇用主の労働違反の発見につながり、約4200件の「是正指導」を行ったと報告した(2018年は何らかの労働法違反と是正勧告が5160件、2017年は4226件)。労働基準局もまた、9000カ所超の技能実習の事業場の立入検査を実施したが、是正措置について追加情報の報告はなかった。その中には前述の外国人技能実習機構の実地検査と重複する可能性のある立入検査もあった。例年とは異なり、出入国在留管理庁は、技能実習制度下の機関に不正行為を通知する独自の手続きから得るデータを報告せず(2018年は、100人超の雇用主に通知、約170の是正勧告につながった)、法務省からは、2019年に技能実習生の受け入れを禁止した団体数の報告はなかった(2018年は100カ所超)。 複数の市民社会団体は、外国人技能実習機構は、特に技能実習生の数が増え続けるなか、職員数の相当な不足により、こうした大規模な事業における強制労働などの虐待の申し立てを十分に調査できていなかったと、引き続き懸念を示した。厚生労働省認定済みの実習計画のうち、2019年に労働違反があったとして無効にしたという報告は当局からなかった(2018年は8件を無効にした)。専門家の中には、技能実習制度の雇用主と実習生の数が調査官と比較して多いために、労働計画には執行力が欠如していたと述べる者もいた。技能実習制度改革法は、表向きには、技能実習生が一旦日本へ入国すれば、その後は自分の意志で雇用主を変更できる権利を拡大したが、市民社会団体の専門家と政府職員は、ほとんどの技能実習生が未だに雇用主の変更を阻止されていると述べた。報告によれば、技能実習生の中には、契約した職場での虐待的環境から逃れたことにより、在留資格の条件違反となり、失業中の身で人身取引の被害者となる危険が増す者もいた。入国管理当局者は、ホットラインや連絡先情報を記載したオリエンテーション冊子を、入国する全ての技能実習生に配布した。技能実習制度の雇用主の中には、技能実習生に対して、辞めようと試みた場合、懲罰的罰金を科す、強制送還する、技能実習生の家族に危害を加えると引き続き脅迫した者もあった。実習生の中には、外国人技能実習機構と労働基準局は雇用主による突然の契約変更や終了に関する仲裁を求めても無反応だったと報告した者もいた。 政府は、バングラデシュ、ブータン、ビルマ、カンボジア、インド、ラオス、モンゴル、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタンおよびベトナム、さらに新たに署名したインドネシアとの間で協力覚書を維持し、技能実習生に高額の借金を負わせるような「過剰な金銭」を徴収することのない各国政府が認定する機関からのみ、実習生を受け入れることを確認した。しかし、こうした国の送り出し機関の中には、金銭の代わりに高額の「手数料」を課すことで、金銭の徴収制限を回避し、かつ自国政府の認定を受けることができた機関もあった。ゆえに、これらの国から来日する実習生は、一旦日本に入国すると、これまで通り借金による束縛の危険にさらされた。これは、特に、技能実習生の中で最多となるベトナムの技能実習生に当てはまった。日本の技能実習制度の雇用主の中には、実習生の逃亡を防ぎ、労働力を維持する手段として、実習生に給与の一部を強制的に預金口座に振り込ませていた者もいた。外国人技能実習機構は、送り出し国に対して、募集費用徴収違反の申し立てへの調査を要求することが可能だが、送り出し機関を処罰し、あるいはこのような行為のために送り出し機関を締め出す決定は、送り出し国の当局の裁量に委ねられた。外国人技能実習機構事務所から、このような調査を依頼したとの報告はなかった。日本の当局は、実習生を送り出す「疑わしい」機関の名前をウェブサイトで公表し、73の「不適切な送り出し機関」を送り出し国政府に報告したが、新規の実習生がこのような機関を回避できる措置の報告はなかった。 2018年、政府は、5年の期間で新たに35万4000人の移住労働者を入国させ、人材不足で知られている建設、造船、介護、その他10産業分野の人材の補充を可能とする、新たな「特定技能」ビザ制度を確立した。報告によると、この新制度は、既に技能実習生である適格者は、現在の自分ビザを新設のビザへと切り替えることができ、日本での滞在期間の延長や同産業部門内での転職を可能にした。2019年、同制度内での強制労働の報告はなかったが、専門家は、同制度は、技能実習制度に備わる脆弱性と同様、強制労働を含む労働者の虐待への脆弱性を高め、監督措置が同じく欠けているとの懸念を引き続き示した。あるNGOは、日本でこの新たなビザ制度の下で働く移住労働者の90%超が、2019年以前に脆弱な産業分野で働いていた元技能実習生だったと述べた。法務省は、このような移住労働者に対して、日本の2018年の最低賃金と同額、もしくはそれを上回る報酬を支払うことを雇用主に義務付ける法規を定めた。しかし、同法によりまた、営利目的の人材あっせん機関や個人が、免許要件のない「登録支援機関」となり、労働者を募集するブローカーと雇用主との間を有料で仲介することが可能となった。専門家は、このような業務料は、新制度下で入国する移住労働者に対して、借金による強要への危険性を生み出すこととなり、また当局が、喫緊の労働者不足を緩和する処理の迅速化を支える十分な予防策を講じてこなかったことを懸念した。 政府は、海外で児童の性的搾取に関与した日本国民を訴追する域外管轄権を有し、当局は、この域外管轄権をここ数年間で初めて行使したと報告した。10月、警察は、2017年にラオスで児童買春旅行に参加した疑いのある日本人の男を「児童買春」容疑で逮捕したが、この事件は児童ポルノ関連だったようであり、その容疑の状況や結果に関する追加情報の提供はなかった。当局はまた、被害者認知と法執行機関への照会に関して客室乗務員を訓練するための日本の航空業界との新たな協議の仕組みを設立したが、その実施に関する情報提供はなかった。政府は、商業的性行為の需要削減に十分な努力を払わなかった。また、JKビジネスへの啓発活動の内容の多くは、需要者側を対象にしているのではなく、被害者を対象にしたものと見受けられた。 人身取引の概説 過去5年間に報告されたように、人身取引犯は、日本人および外国人の男女を強制労働および性的搾取目的の人身取引の被害にさらし、日本人児童を性的搾取目的の人身取引の被害にさらしている。人身取引犯はまた、東アジアや北米など、日本を越えた送り先で搾取する前に被害者を域内のどこからでも日本経由で輸送する。人身取引犯は、主にアジア出身の移住労働者の男女を強制労働の環境にさらすが、その場所は、日本政府が運営する事業に参加する企業なども含まれる。北東アジア、東南アジア、南アジア、中南米およびアフリカからの男性、女性および児童は、雇用または偽装結婚のために来日し、性的搾取目的の人身取引の被害にさらされる。日本で急速に増加する外国人留学生もまた、虐待的でしばしば詐欺的な就労・就学契約条項のため、単純労働の分野において人身取引の被害者になる危険性がある。人身取引犯は、バー、クラブ、売春宿およびマッサージ店での性的搾取を目的とした人身取引のために外国人女性を日本へ入国させやすくしようと、外国人女性と日本人男性との偽装結婚を利用する。人身取引犯は、借金による強制、暴力または強制送還の脅迫、恐喝、パスポートやその他書類の没収、その他の精神的な威圧手段を用い、被害者を強制労働や強制的な商業的性行為の状態にとどめる。雇用主は、多くの移住労働者に、生活費、医療費、その他の必要経費を支払うよう要求し、労働者を債務による強制にさらしている。売春宿の運営者は、素行が悪いとして恣意的に被害者に「罰金」を科すことがあり、それにより被害者が借金を負っている期間を強制的な措置として引き延ばしている。 人身取引犯はまた、日本人と外国人、特に十代の少女を、性的搾取を目的とした人身取引の被害にさらしている。組織犯罪とつながりがあることが多い「援助交際」やさまざまな形態の「JK」ビジネスが、性的搾取を目的とした日本人少年少女の人身取引を依然として助長している。報告によると、中国、韓国、ラオス、フィリピン、シンガポール、ベトナムからの未成年者が、こうした場所で搾取されている。「JK」バーの経営者は、LGBTIの青少年を含む一部の未成年の少年少女を、ホステスやクラブのプロモーターとして強制労働の対象にする可能性がある。高度に組織化された商業的な性のネットワークが、地下鉄、若者のたまり場、学校、インターネット上などの公共の場で、被害を受けやすい日本人女性や少女を標的として、商業的性的行為を目的とした施設、小規模音楽演奏会場、小売店舗内、リフレクソロジー店にて、多くの場合借金による強要により性的搾取を目的とした人身取引の被害者とする。多くの場合、こうした女性や少女は貧困状態で生活しているか、または認知障害がある。モデルや芸能事務所に見せかけた団体の中には、詐欺的な募集手段を用いて、日本人男性、女性、少年および少女に不明瞭な契約書に署名するよう強要し、その後、法的手段を取る、あるいは不名誉な写真を公表すると言って脅し、ポルノへの出演を強要する団体もある。トランスジェンダーの若者の中には、自身のジェンダーを肯定するケアの資金源として、規制されていない都市部の歓楽街で雇用を求め、その結果、商業的な性行為や可能性として強制労働で搾取される者もいる。入国を仲介する日本の民間業者は、日本人とフィリピン人との間に生まれた児童とそのフィリピン人の母親が日本に移住し、日本国籍を取得することを、多額の手数料を取って支援するが、これにより母親は多額の借金を負うことが多い。日本到着直後、借金を返済するため、性的搾取目的の人身取引の被害者となる母親や児童もいる。入国仲介業者に見せかけた組織犯罪集団もまた、仕事があると偽って、このような家族を日本に誘い、女性を歓楽街で強制労働や性的搾取目的の人身取引に従事させる。日本人男性は依然として、アジアの国々における児童買春旅行への需要の源泉の一部である。 強制労働の事案は、政府が運営する技能実習制度において発生している。この制度は本来、外国人労働者の基本的な専門的技能を育成することを目的としていたが、事実上の臨時労働者事業となった。送り出し国と日本との間で過剰な金銭徴収の慣行を抑制することを目的とした二国間合意があるにもかかわらず、バングラデシュ、ブータン、ビルマ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、ラオス、モンゴル、パキスタン、フィリピン、タイ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムからの技能実習生は、漁業、食品加工業、貝類養殖業、造船業、建設業、繊維生産業や、電子部品、自動車、その他の大型機械の製造業で職を得るために、数千ドルの過大な労働者負担金、保証金や不明瞭な「手数料を母国の送り出し機関に支払っている。技能実習制度の雇用主は、明記された技能実習制度の本来の目的に反して、多くの実習生を技能の教授や育成が実施されない仕事に従事させている。事前に合意した職務と一致しない仕事に就かされている技能実習生もいる。これらの労働者の中には、移動と通信の自由を制限され、パスポートとその他個人的な法的文書を没収され、強制送還や身体的暴力の脅しを受け、劣悪な生活環境、賃金差押え、強制労働を示唆するようなその他の状態に置かれた者もいた。技能実習生に「処罰合意」への署名を義務付け、労働契約を履行できない場合、何千ドルもの違約金を科す送り出し機関もあった。報告によると、契約を結んだ技能実習の仕事から逃れた実習生は、在留資格外となり、その後、性的搾取目的の人身取引や強制労働の被害者になる者もいる。

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信仰の自由に関する国際報告書(2019年版)-日本に関する部分

日本国憲法は、信仰(信教)の自由を規定し、宗教団体がいかなる政治上の権力であろうともこれを行使すること、あるいは国からの特権を受けることを禁止している。日本は依然として厳格な難民審査体制をとっており、この政策は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)および非政府組織(NGO)によって非難された。

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2019年国別人権報告書―日本に関する部分

日本は、議院内閣制を採用する立憲君主制国家である。2012年、自由民主党の安倍晋三総裁が首相に就任した。7月に実施された参議院議員選挙は自由かつ公正とみなされ、安倍総裁の自由民主党と連立政権を組む公明党が安定多数を確保し勝利した。

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信仰の自由に関する国際報告書(2018年版)-日本に関する部分

日本国憲法は、信仰(信教)の自由を規定し、宗教団体がいかなる政治上の権力であろうともこれを行使すること、あるいは国からの特権を受けることを禁止している。法務省は、同省の人権機関が2017年(入手可能な最新の統計)に受理した信仰の自由の侵害の可能性がある案件についての相談は214件だったと報告した。

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国務省、2018年人身取引報告書を発表

ポンペオ国務長官は6月28日、2018年人身取引報告書を発表し、「今年の人身取引報告書では、人身取引犯を阻止し、被害者の支援をしている地域社会の活動の重要性を強調した。人身取引は世界的な問題だが、地域の問題でもある」と述べました。

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信仰の自由に関する国際報告書(2014年版)―日本に関する部分

日本国憲法は信仰(信教)の自由を規定している。政府は法により信仰の自由を保護し、宗教実践者の権利を保障し、社会における尊重と寛容を促進している。政府は、ビルマのイスラム教徒ロヒンギャ族や中国の法輪功学習者など、母国で迫害を受けていると申し立てた一部の宗教信者に保護の地位を付与した。

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2015年人身売買報告書(日本に関する部分)

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、 正文は英文 です。 国務省人身取引監視対策部 2015年7月27日 日本(第2階層) 日本は、強制労働および性的搾取の人身取引の被害者である男女、および性的搾取の人身取引の被害者である児童が送られる国であり、被害者の供給・通 過国である。主にアジアからの移住労働者は男女共に、政府の技能実習制度(TITP)も含め、強制労働の状態に置かれる。東アジア、東南アジア(主にフィ リピンおよびタイ)、南米、アフリカ、東欧、ロシアおよび中米からの男性、女性および児童の中には、雇用あるいは偽装結婚のために来日し、性的搾取の人身 取引の被害にさらされる者もいる。人身取引犯は、バー、クラブ、売春宿およびマッサージ店で強制売春をさせる目的で外国人女性を日本へ入国させやすくする ために、外国人女性と日本人男性との偽装結婚を利用する。人身取引犯は、借金による束縛、暴力または強制送還の脅迫、恐喝、その他の精神的な威圧手段を用 い、被害者の移動を厳しく制限する。強制売春の被害者は契約開始時点で借金を負っている場合がある。ほとんどの被害者は、生活費、医療費、その他の必要経 費を雇用主に支払うよう要求され、債務奴隷にされやすい。また、素行が悪いとされ「罰金」が被害者の当初からある借金に加算される。売春宿の運営者による こうした借金の計算方法は、概して不透明である。人身取引の被害者は、日本を経由して東アジアと北米の間を移動する。 日本人、特に、家出した十代の少女や外国人と日本人の間に生まれて日本国籍を取得した児童もまた、性的搾取の人身取引の被害にさらされる。「援助 交際」という現象や、さまざまな形態の「JK(女子高生)ビジネス」が、日本人児童の買春を依然として助長している。巧妙かつ組織的な売春ネットワーク が、地下鉄、若者のたまり場、学校、インターネット上などの公共の場で、脆弱な日本人女性および少女を標的にする。こうした女性や少女は貧困状態にある、 あるいは精神障害や知的障害を持つ場合が多い。中には人身取引被害者となる女性や少女もいる。日本人男性は依然として、東南アジア、および程度は低いもの の、モンゴルにおける児童買春旅行への需要の大きな源泉の一つとなっている。 強制労働の事案は、政府が運営するTITPにおいて発生している。この制度は本来、外国人労働者の基本的な産業上の技能・技術を育成することを目 的としていたが、むしろ臨時労働者事業となった。「実習」期間中、多くの移住労働者は、TITPの本来の目的である技能の教授や育成は行われない仕事に従 事させられ、中には依然として強制労働の状態に置かれている者もいた。技能実習生の大半は中国人およびベトナム人であり、中には職を得るために最高で1万 ドルを支払い、実習を切り上げようとした場合には、数千ドル相当の没収を義務付ける契約の下で雇用されている者もいる。この制度の下での過剰な手数料、保 証金、および「罰則」契約は依然として報告されている。脱走やTITP関係者以外の人との連絡を防ぐために、技能実習生のパスポートやその他の身分証明書 を取り上げ、技能実習生の移動を制限する雇用主もいる。 日本政府は、人身取引撲滅のための最低基準を十分に満たしていないが、満たすべく著しく努力している。政府はTITPの包括的な見直しを行うとと もに、強制労働の加害者を処罰する能力を有する第三者管理・監督機関を設置し、移住労働者の救済制度を改善する改革法案を国会に提出した。また、人身取引 対策行動計画の改定版を発表し、計画を実施するために閣僚級会議を設置した。しかし、政府は、法の大きな欠缺を埋め、それにより人身取引犯罪の訴追を推進 するという法整備や制定は行わなかった。TITPにおける労働搾取目的の人身取引の申し立てにもかかわらず、政府が訴追または有罪にした強制労働の加害者 はいなかった。2013年以降、訴追および有罪判決の総数は減少した。政府は、配偶者による暴力の被害者向けの既存のシェルター網とは別に、人身取引の被 害者専用のシェルター網を全国に設置するなどの、人身取引被害者に特化した保護や支援措置は策定しなかった。政府は、2000年に採択された国連人身取引 議定書を締結しなかった。 日本への勧告 2000年に採択された国連人身取引議定書と整合性を持つ、あらゆる形態の人身取引を禁止する包括的な人身取引対策法案の起草と法の制定を行う。 強制労働の事案を捜査および訴追し、有罪判決を受けた人身取引犯に実刑を科す取り組みを大幅に強化する。TITP改革法案を成立させる。TITPにおける 強制労働の一因となる過剰な保証金、「罰則」の合意、パスポートの取り上げ、その他の行為の禁止の実施を強化する。第一線にいる担当官が、強制労働または 性的搾取を目的とする人身取引の男女の被害者を認知するための、新たに拡充した被害者認知手続きを実施する。人身取引の被害者となったことに直接起因する 違法行為を犯したことで、人身取引の潜在的な被害者が拘束または強制送還されることのないように、被害者の審査を強化する。人身取引の被害者専用のシェル ターなど、人身取引の被害者に対して専門のケアと支援を提供する資源を確保する。児童買春旅行に参加する日本人の捜査、訴追、有罪判決、処罰を積極的に行 う。2000年に採択された国連の国際的な組織犯罪の防止に関する国際条約および人身取引議定書を締結する。 訴追 政府は人身取引対策としての訴追の取り組みを低下させた。日本の刑法は、国際法で定義されているあらゆる形態の人身取引を禁止するものではなく、 政府は人身取引犯罪の訴追にあたり、売春、略取・誘拐、児童福祉および雇用に関する法律のさまざまな規定に依拠している。1956年制定の売春防止法第7 条から第12条は、強制売春を含む売春関連犯罪を禁止している。1907年制定の刑法第225条から第227条は、さまざまな目的(「営利」および「わい せつ」を含む)の略取または誘拐、および人身売買を禁止している。これらの規定は、上記を目的とする人の引き渡し、収受、輸送、蔵匿・隠避を犯罪としてい るが、募集は犯罪としていない。1947年制定の職業安定法は、「暴行、脅迫、監禁、その他精神または身体の自由を不当に拘束する手段」を用いて労働者の 募集に従事する者、あるいは「公衆衛生または公衆道徳上有害な業務」に就かせることを目的に労働者を募集する者に罰則を設けている。政府は、性的搾取の人 身取引を含む強制労働の訴追において、この法律に依拠していると報告している。さらに、1947年制定の児童福祉法は、児童に淫行または児童にとって有害 な行為をさせるなど、児童に対する危害を幅広く犯罪としており、報告によれば、この法律が児童に売春行為をさせた被告を訴追する根拠となってきた。しか し、児童福祉法は、売春を目的として児童を募集、輸送、引き渡し、または収受することには効力が及ばないため、あらゆる形態の性的搾取を目的とした児童の 人身取引に適用されるものではないとみられる。刑法第225条および226条は、営利あるいはわいせつ目的での略取または誘拐および同目的での人の買い受 けに対して最長10年の懲役刑を規定している。これは十分に厳格であり、強姦罪等のその他の重罪に対して規定されている刑罰とおおむね同等である。しか し、上記の略取または誘拐や人身売買の犯罪の一環として、人を略取、誘拐、買い受け、または売り渡しのために所在国外に移送することは最長2年の懲役に処 せられ、より軽度な犯罪とされている。日本の検察官が人身取引犯罪を訴追する上で拠り所とするその他の犯罪も、刑罰が十分に厳格でない。児童に売春を行わ せ「児童の心身に有害な影響を与える行為をさせる」ことで児童の福祉を害する罪で有罪となる犯罪者は、最長3年の懲役もしくは最高100万円(8000ド ル)の罰金、またはその両方の刑に処される。故に、罰金の支払いのみで済む可能性がある。同様に、職業安定法が強制労働の構成要素である募集を処罰する限 …

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2013年国別人権報告書―日本に関する部分

日本は、議院内閣制を採用する立憲君主制国家である。2012年12月の衆議院選挙の結果、自由民主党の安倍晋 三総裁が首相に就任した。7月21日の参議院選挙により、連立与党が参議院の過半数を獲得した。この選挙は自由かつ公正な選挙とみなされた。文民当局は治 安部隊に対する実効的な支配を維持した。治安部隊による人権侵害はなかった。

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2013年人身売買報告書―日本に関する部分

日本は、強制労働および性目的の人身売買の被害者である男女、および性目的の人身売買の被害者である子どもの目的国、供給国、通過国である。中国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ポーランドおよびその他のアジア諸国からの移住労働者は男女共に、時として、日本において強制労働の被害者になることがある。

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