NHK油井秀樹記者によるマイク・ポンペオ国務長官とのインタビュー

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

2018年6月7日、ワシントンDC

問:最初に、米朝首脳会談に期待するものは何ですか。米国が定義する完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化を北朝鮮の指導者・金正恩が受け入れることをどのくらい確信していますか。

ポンペオ国務長官:私は金委員長とお会いする機会がありました。米国政府の多くの関係者がそうであったように、私も長年、北朝鮮問題に取り組んできました。我々の米朝首脳会談の目的は、はっきりとしています。我々が望んでいるのは、根本的に異なる戦略的な米朝関係を実現することにあります。我々は、(聞き取り不能)北朝鮮を完全に非核化することが重要だと確信しています。

その見返りとし、北朝鮮が必要とする体制の保証およびより友好的な政治関係を提供する用意があります。我々は米朝首脳会談で、この件に関してできるだけ多くの進展が見られることを期待しています。また、米朝首脳が直接会談することが、世界に素晴らしい機会をもたらすと確信しています。

問:金氏が首脳会談で、どのような非核化の行動を約束すると期待しますか。

ポンペオ国務長官:成り行きを見守るしかないでしょう。首脳間の協議がどれほど進むかわかりません。しかし、これまでこの問題に取り組んできた経験から、我々は楽観的です。米朝のチームが板門店とシンガポールで調整を行なってきました。政府間では、数カ月にわたり互いに連絡を取り合ってきました。我々は、米朝首脳が会談に臨んだ際にできるだけ成果を挙げられるよう、土台作りに取り組んできました。

問:非核化のスケジュールについてどのようにお考えですか。

ポンペオ国務長官:私からは、スケジュールについて話したくありません。両首脳がこの点について協議することは確かです。この問題はすでに議論されています。我々は、シンガポールでの首脳会談中に、どれほどの成果を挙げられるか、どのぐらいの進展が可能かを見極める必要があります。

問:すでに金氏が、全ての核兵器を放棄する戦略的な決定を下したとお考えですか。

ポンペオ国務長官:そのために両首脳が会談を行なうわけですよね。金委員長は、トランプ大統領と会い、非核化について話し合う用意があると、私に直接伝えてきました。両首脳は、非核化について広範囲の協議を行なう機会を持つことになるでしょう。我々は、両首脳が前進し、それぞれが(聞き取り不能)決断できるよう、十分な余地を残すことになります。

金委員長は、大きな戦略的決断をしなければなりません。彼は歴史的に見て、核開発が北朝鮮に安全をもたらしてきたと信じてきました。この考えを変え、安全は米国および世界との良好な関係から生まれると信じることは、大きな方向転換となります。我々は、金委員長がトランプ大統領と同じ視点で考えることを期待します。トランプ大統領は、金委員長と北朝鮮国民が、彼らが要求している(聞き取り不能)の下で、安全を保証されて暮らせるようにするため、十分な用意をしています。

問:どのような安全の保証を金正恩に対してするつもりですか。平和条約の締結を考えていますか。

ポンペオ国務長官:両首脳が協議するでしょう。我々は交渉の具体的なことについて話すつもりはありませんし、事前に交渉するつもりもありません。両首脳が直接会って、どのような形で安全を保証するか、2国間関係の改善に向け政治的に何をすべきかについて具体的な協議を始め、それから非核化について話し合うでしょう。

問:経済支援はどうでしょうか。トランプ大統領は、日本、中国、韓国が経済支援を提供すると述べました。非核化の実現にとって、日本の経済支援はどれほど重要になるのでしょうか。

ポンペオ国務長官:非常に重要です。これらの概念は密接に結びついています。北朝鮮は、自らが必要とする安全の保証を得るには、将来、経済的に存立可能な道筋があると理解する必要があります。北朝鮮は、自国民が飢えることなく、然るべき財産を所有できることを理解しなければなりません。だからこそ、これらの問題は密接に結びついており、切り離すことが難しいわけです。もし米朝首脳会談が成功すれば、日本だけでなく、韓国や中国など多くの国が北朝鮮経済に進出したいと考えるでしょう。

問:しかし日本政府は、拉致問題を含む、全ての問題が解決するまで経済支援を行なう用意はないと発言しています。日本はどの時点で経済支援をすると期待しますか。

ポンペオ国務長官:経済開放同様、経済支援が実現するのは非核化が完了してからです。並行して行なえることもありますが、トランプ大統領が今朝話していた経済援助や制裁解除は、北朝鮮側が真の行動や変化を見せていると我々が確認しない限り、起こりえません。北朝鮮が行動しない限り、日本の経済支援も実現しないでしょう。

ナウアート国務次官代行:ありがとうございます。

ポンペオ国務長官:ありがとうございます。