*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
2023年8月15日
ブリンケン国務長官:バイデン大統領は2023年8月18日、日本の岸田文雄首相と韓国の尹錫悦大統領をキャンプ・デービッドに迎え、3カ国間協力における新たな時代の幕を開けます。18日の首脳会談に備え、私は今朝、日本の林芳正外務大臣、韓国の朴振外交部長官とオンライン会合を行いました。まず何よりも始めに、尹大統領のご尊父様のご逝去を悼み、米国を代表して謹んでお悔やみ申し上げます。大統領の父上は、誰もが認める素晴らしい学者であり、何よりも日韓関係改善の強い支持者でした。
今回の首脳会談は、地政学的競争、気候危機、ロシアによるウクライナへの侵略戦争、核挑発などによってわれわれの地域と世界が試されている中での開催となります。われわれの関与の高まりは、同盟とパートナーシップの活性化、強化、結束に向けた幅広い取り組みの一環であり、特に今回の首脳会談に関しては、自由で開かれ、繁栄し、安全で、強靭性があり、相互接続されたインド太平洋という共通のビジョンを実現するための取り組みの一環でもあります。つまり、われわれが意味するインド太平洋とは、各国が自らの道を自由に決め、自由にパートナーを選択し、問題がオープンに対処され、ルールが透明性の中で形成、そして公平に適用され、物、アイデア、人が合法的かつ自由に移動できる場所だということです。
(米国にとって)日本と韓国は、域内だけでなく世界においても、中核的同盟国です。日米韓協力の強化は、3カ国、地域、そして世界にとって不可欠であり、善を促進する戦力増強手段となります。また、平和と安定を促進し、朝鮮半島の完全な非核化というわれわれの決意を前進させてくれます。さらに、共通の価値観を促進し、主権、独立、領土保全といった国連憲章の理念を守ることにもつながり、好機と繁栄をさらに拡大させることになります。
バイデン大統領が、歴史的な3カ国首脳会談を開催するのはこのような理由からです。外国の首脳がキャンプ・デービッドを訪れるのは2015年以来となり、日米韓首脳に関しては初の単独会合となります。3首脳は物理的安全保障、経済安全保障、人道的支援、開発金融、グローバルヘルス、基幹・新興技術などさまざまな共通の優先課題を議論し、実践的な協力の強化を目指します。
私は長年にわたり、米国、日本、韓国との協力関係の構築に精力的に取り組んできました。国務副長官時代には、2015年と2016年の2年間で、6回の3カ国会談を開催し、そのうちの1回には当時のバイデン副大統領が参加しました。国務長官としても、さらに6回の3カ国会談を開催し、協力の深化と強化に努めてきました。ウェンディ・シャーマン前国務副長官もまた、日韓との3カ国連携に熱心に取り組まれました。長い年月を経て、われわれは、困難で機微な歴史問題への対処から、より意欲的で未来志向の議題へと移行してきました。未来を見つめる中、このような成長を続けるパートナーシップにより、われわれは引き続き世界の安全と繁栄のためにより多くの貢献することができるようになります。
記者からの質問: 3カ国首脳会談についてですが、米国は福島第1原発からの放射性処理水放出という日本の計画に懸念はないのでしょうか。この計画は、尹大統領の立場を軽んじ、日韓の関係改善に影響をもたらすと思われますか。
ブリンケン国務長官: 福島第1原発からの処理水放出計画に関して、米国は日本政府の計画に満足しています。計画は安全であり、特に重要となる国際原子力機関(IAEA)の原子力安全基準といった国際基準に準拠しています。日本は放出計画に関して、IAEAと緊密かつ積極的に調整を行ってきました。また、われわれが満足できるような科学的根拠に基づく、透明性のあるプロセスを取ってきました。